オーデマ ピゲを代表する「ロイヤルオーク クロノグラフ」は、スポーツとラグジュアリーを兼ね備えたモデルです。世界中で高い人気を集めています。ステンレススティール素材で高級時計の常識を変えた「ロイヤルオーク」。その精神を受け継ぎ、クロノグラフ機能を加えることで実用性も高まりました。
ビジネスにもカジュアルにも合わせやすいデザインは、世界中の経営者や富裕層から評価されています。本記事では、ロイヤルオーク クロノグラフの魅力、各世代の特徴、そして注目の現行モデルについて詳しくご紹介します。
ロイヤルオーク クロノグラフの特徴と魅力

出典:https://www.audemarspiguet.com/com/ja/watch-collection/royal-oak/26331ST.OO.1220ST.02.html
ロイヤルオーク クロノグラフは、1997年に初登場したモデルです。1972年に誕生したロイヤルオークのデザインコードを受け継いでいます。
八角形ベゼルやビス留め構造、グランドタペストリー模様の文字盤が調和し、視覚的な魅力と実用性の高さを兼ね備えています。サイズ展開も豊富で、好みに応じて自分に合った一本を選べるのも魅力です。
スポーティーかつラグジュアリーな意匠
ロイヤルオーク クロノグラフの魅力は、完成度の高いデザインにあります。八角形のベゼルとビス留め構造は、1972年の初代ロイヤルオークから続く特徴的な意匠です。大胆でありながら緻密な仕上げが施され、洗練された印象を崩しません。
クロノグラフモデルでは、サブダイヤルの配置や配色にも工夫が凝らされています。たとえば「パンダ」や「逆パンダ」と呼ばれるカラーリングは、視認性と個性を両立するデザインとして人気です。Ref.26320系の縦目レイアウトから、現行のRef.26240系では横目に変わり、世代ごとの表情を楽しめます。
素材はステンレススティール、ピンクゴールド、ホワイトゴールドに加え、プラチナやチタンといった高級素材も採用されています。スポーティーでありながら、フォーマルな場にも自然に馴染むデザインです。その柔軟性の高さが、幅広い層に支持されている理由のひとつです。
自分に合ったサイズが選べる
ロイヤルオーク クロノグラフの魅力のひとつは、サイズ展開の幅広さです。現行モデルの主力は41mmで、力強く堂々とした存在感があります。
一方、1997年に登場した初代クロノグラフ(Ref.25860)は、39mmで設計されています。クラシカルな印象を好む方に支持されているモデルです。近年では38mmモデルも加わり、細身の腕にもよく馴染むサイズとして人気です。38mmは限定ではなく、レギュラーモデルとして展開されており、選択肢の幅を広げています。
小柄な男性からの評価も高く、性別を問わず支持されています。サイズが違っても、八角形ベゼルや一体型ブレスレットといったロイヤルオークの本質はそのままです。体格や好みに合わせて選べる点が、多くの愛用者にとって大きな魅力となっています。
グランドタペストリーが施されている
ロイヤルオーク クロノグラフの文字盤には、「グランドタペストリー」と呼ばれるギョーシェ装飾が使われています。この模様は、専用の機械を用いてミクロン単位で彫り込まれたものです。光の角度によって、複雑な陰影と奥行きが生まれます。
立体的なパターンは、ただの装飾にとどまりません。ロイヤルオークらしさを視覚的に引き立てる重要な要素となっています。近年のモデルでは仕上げの精度が更に高まり、サブダイヤルとの質感や色のコントラストが一層際立っています。
なかでも、ダイヤルとサブダイヤルの色を変えた「パンダ」や「逆パンダ」は人気の配色です。視認性とデザイン性の両立が評価されています。
また、タペストリー模様にはサイズ違いのバリエーションもあり、それぞれに異なる表情を見せるのが特徴です。「プチタペストリー」や「メガタペストリー」などが代表例です。どれも職人技術の高さを物語る要素であり、ロイヤルオークの独自性を象徴しています。
ロイヤルオーク クロノグラフの新旧比較

出典:https://www.audemarspiguet.com/com/ja/watch-collection/royal-oak/26331ST.OO.1220ST.01.html
ロイヤルオーク クロノグラフは、登場から現在に至るまで、複数の世代を経て進化してきました。
世代ごとにデザインや仕様に違いがあり、外観の印象や装着感、ムーブメントの性能なども異なります。購入を検討するなら、それぞれの世代が持つ特徴をあらかじめ理解しておくことが大切です。
この章では、代表的な4世代の違いを順にご紹介します。対象となるのは、Ref.26320系、26331系、26239系、そして現行のRef.26240系です。
第一世代 Ref.26320系

ロイヤルオーク クロノグラフのRef.26320系は、2012年に登場したシリーズです。ケースサイズは41mmへと拡大され、従来の39mmモデルよりも存在感のある設計になりました。
文字盤にはグランドタペストリー模様が施され、視認性と高級感を両立しています。サブダイヤルは3時・6時・9時位置に配置され、6時のスモールセコンドが大きく、3時と9時の積算計はやや小ぶりです。
また、12時位置のインデックスは、従来の逆三角形からダブルバーに変更されました。これも視認性とデザインの調和を重視した改良のひとつです。
ムーブメントにはCal.2385を搭載。パワーリザーブは約40時間で、信頼性と実用性に優れています。ロイヤルオーク クロノグラフの中でも、初めて選ぶモデルとしておすすめできる一本です。
第二世代 Ref.26331系

Ref.26331系は、2017年に登場した第二世代のロイヤルオーク クロノグラフです。ケースサイズは先代と同じ41mmですが、細部のバランスが見直され、より現代的な印象を持つデザインへと進化しました。
視認性とデザイン性を高いレベルで兼ね備えています。スタイリッシュな配色は、ファッション感度の高い層からも注目されています。
また、インダイヤルのサイズ構成にも変更が加えられました。12時間と30分積算計は大きくなり、6時のスモールセコンドはコンパクトになっています。更に、12時位置の「AP」ロゴがより強調され、ブランドの存在感を際立たせています。
ムーブメントには、引き続きCal.2385(フレデリック・ピゲ製ベース)を搭載。パワーリザーブは約40時間です。見た目と使いやすさのバランスが取れた、魅力ある世代といえるでしょう。
第三世代 Ref.26239系

Ref.26239系は、2021年に登場した第三世代のロイヤルオーク クロノグラフです(一部モデルは2020年に発表)。見た目は前の世代と大きく変わりませんが、内部構造には大きな改良が加えられました。
最大の進化は、自社開発ムーブメント「Cal.4401」への変更です。Cal.4401は、フライバッククロノグラフ機能を搭載しています。更に、約70時間のパワーリザーブやジャンピングデイト、ゼロリセット機構も備えています。これにより、操作性と実用性が格段に向上しました。
インダイヤルは外周寄りに配置されており、6時位置のスモールセコンドが大きく取られている点が特徴です。裏蓋にはサファイアクリスタルを採用しており、ムーブメントの動きを楽しむことができます。
ケースサイズは41mm。ブレスレットのフィット感やバックルの精度も向上しており、外観の完成度を保ちながら技術面で確かな進化を遂げたモデルといえるでしょう。
現行 Ref.26240系

現行のRef.26240系は、2022年にロイヤルオーク誕生50周年を記念して登場しました。最新世代のロイヤルオーク クロノグラフです。ケースサイズは従来と同じ41mmで、外装デザインの細部が見直されています。全体の仕上がりは、より洗練された印象に仕上がっています。
ムーブメントには、前世代に続いて自社製のCal.4401を搭載。フライバック機能や約70時間のパワーリザーブを備えており、現代の高級スポーツクロノグラフにふさわしい性能です。
ケースやブレスレットのエッジ部分は、より滑らかに再設計されました。そのため、装着時の快適さが一段と向上しています。2022年製造分には50周年記念の特別ローターが搭載され、裏蓋からローターの意匠を眺めることができます。
ブルー、ブラック、グリーン、シルバーなど、カラーバリエーションが豊富なのも魅力です。技術と意匠が高いレベルで融合したRef.26240系は、完成度の高いモデルです。現代のロイヤルオーク クロノグラフを象徴する存在といえるでしょう。
ロイヤルオーク クロノグラフの人気モデル

ロイヤルオーク クロノグラフは、世代ごとの進化に加えて、多彩な素材やカラーリングでも人気を集めています。近年は、ホワイトゴールドやフロステッドゴールドを使ったモデルや、数量限定のスペシャルピースが注目されています。
この章では、現在の市場で人気を集めている4本のモデルをご紹介する内容です。デザインや装着感、そして資産価値の面からも、それぞれの魅力に迫っていきます。
ロイヤルオーク クロノグラフ 26239BC.OO.1220BC.01

26239BC.OO.1220BC.01は、18Kホワイトゴールド製のケースとブレスレットを採用した限定モデルです。文字盤には深みのあるブルーが使われており、ブルーカウンターとの組み合わせによって統一感が生まれています。視認性も高く、実用性と美しさを兼ね備えた構成です。
グランドタペストリー模様も施され、光の陰影が上品な奥行きを演出します。世界限定222本という希少性も、このモデルの大きな魅力といえるでしょう。
ムーブメントには自社製のCal.4401を搭載。フライバッククロノグラフや約70時間のパワーリザーブなど、現代的なスペックを備えています。裏蓋にはサファイアクリスタルが使われており、美しいムーブメントの仕上がりを楽しめる設計です。
スペック
自動巻き(Cal.4401)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。18Kホワイトゴールドケース(直径41mm、厚さ12.4mm)。5気圧防水。世界限定222本。12,300,000円(税込)。

ロイヤルオーク クロノグラフ 26240ST.OO.1320ST.07

26240ST.OO.1320ST.07は、現行のステンレススティール製ロイヤルオーク クロノグラフです。サンバースト仕上げのグリーンダイヤルが印象的で、洗練された雰囲気を演出します。光の角度によって色合いが変化する鮮やかなグリーンは、強い存在感と落ち着きのある雰囲気を兼ね備えています。
ケースサイズは王道の41mm。ムーブメントには、自社製のCal.4401が搭載されています。フライバック機能や約70時間のパワーリザーブを備えており、実用性の高さも魅力です。
裏蓋からは、2022年製造分にのみ採用された50周年記念ローターの仕上げを鑑賞できます。記念モデルならではの特別感も備えた構成です。
ビジネスにもカジュアルにもなじみ、汎用性の高い1本として高い人気を集めています。
スペック
自動巻き(Cal.4401)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。ステンレススティールケース(直径41mm、厚さ12.4mm)。5気圧防水。6,890,000円(税込)。

ロイヤルオーク クロノグラフ 26240ST.OO.1320ST.08

26240ST.OO.1320ST.08は、ステンレススティール製のロイヤルオーク クロノグラフです。カーキグリーンのグランドタペストリーダイヤルを備えており、個性的な印象を与えます。ミリタリーテイストの落ち着いたグリーンに、サンバースト仕上げの質感が加わり、上品で個性的な印象です。
クロノグラフのサブダイヤルはホワイトで仕上げられており、文字盤全体にコントラストが生まれています。視認性にも優れており、スポーツモデルならではの機能美も楽しめる構成です。
ムーブメントは自社製のCal.4401を搭載。フライバック機能や約70時間のパワーリザーブを備え、実用面でも安心感があります。
また、2022年製造分には50周年記念仕様のローターが採用されています。裏蓋から見えるローターの仕上げも、このモデルの魅力のひとつです。
スペック
自動巻き(Cal.4401)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。ステンレススティールケース(直径41mm、厚さ12.4mm)。5気圧防水。価格要問い合わせ。

ロイヤルオーク クロノグラフ 26240BC.GG.1324BC.01

26240BC.GG.1324BC.01は、フロステッドゴールド加工が施されたモデルです。ケースとブレスレットには18Kホワイトゴールドが使われています。ロイヤルオーク クロノグラフの中でも、特に華やかさが際立つモデルです。
表面には細かな打ち込みを加える鍛金仕上げが採用されており、ジュエリーのような輝きを放ちます。文字盤にはターコイズブルーの新色が登場し、2024年発表モデルとして高い注目を集めています。
そのほかにグレーなどのバリエーションも展開されており、見る人を惹きつける鮮やかな印象が魅力です。ムーブメントには自社製Cal.4401を搭載。フライバック機能と約70時間のパワーリザーブを備え、実用性も充実しています。
デザインと機能の両面で妥協がなく、個性を重視するユーザーにもおすすめできるモデルです。
スペック
自動巻き(Cal.4401)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。18Kホワイトゴールドケース(直径41mm、厚さ12.4mm)。5気圧防水。価格要問い合わせ。

資産価値で選ぶならロイヤルオーク クロノグラフ
ロイヤルオーク クロノグラフは、時計としての美しさや機能性に加え、高い資産価値にも注目が集まっています。特にホワイトゴールド製や限定仕様のモデルは、市場に出回る数が少なく、希少性の高さが魅力です。
リセール市場でも安定した価格を維持しており、資産としての評価も高まっています。また、現行モデルに搭載されている自社製ムーブメント「Cal.4401」のように、技術革新の背景も評価につながる要素です。
価格上昇の傾向が続くなかで、信頼性のあるモデルを手に入れることは、将来の価値を守る選択といえるでしょう。自分のスタイルに合うモデルを選ぶことで、所有する喜びと資産性の両方が得られます。